「上陽賦」
少し前に監修を務めましたが、NHKが最終クライアントでしょうか?それとも、出来上がった作品を一式NHKに販売したのか。定かではありません。
多分、クレジットに名前を出してくれない案件でしょう。だったら気楽に評論でもします。
ネタバレ注意!!
これは、「国際章」というあだ名を持つチャン・ツィイーが、結婚やお産を経て、中年の意地をかけた作品です。
衣装や照明、撮影、作曲(日本の方)など、すべて一流。チャンでなければ、動かせなかった大物ばかり。私は主演の男性、つまり上陽郡主の夫となる武将が好きです。正真正銘の演技派で、上海の粋な男ってイメージです。
あえて欠点をいうと、台本が非常に弱いです。
辻褄が合わないこともたまにありました。兵隊が城門に入って行ったと思ったら、次の回は違う場所にいたりします。地理関係はすべて架空のため、もうぐちゃぐちゃ。試しに本作だけの地図を作って、監修に臨みましたが、それも合わなくなっていくのです。
チャンが大金ですばらしい制作陣を組立てたのはいいですが、台本にもう少し力を入れてもらえばよかったかも。
肝心なカテゴリ。
これは決して歴史ドラマではなく、「ある美しい少女が、美しい熟女へ成長していく間に、会う人会う人をすべて魅了してしまうおとぎ話」。
そして、両主人公とも欠点/弱点無し。まあ、理想化した美男美女夫婦が勝ち抜いて、最後は金も地位も手放して、I love youと語り合うのです。
チャンの顔がタイプの人なら是非見て。非の打ち所がない小顔を存分に堪能できますよ。
※写真のゾウは、うちの階段の踊り場に置いてあります。タイの国から来ました。
夜更かしして、寝床へ上がっていくときに、左手にゾウを見ながら、さらに数段あがっていくと、窓辺の多肉があって、あと3段上がれば、寝室です。
なので、写真の背景は真っ暗闇です。真夜中の翻訳者は明日朝が締切り。